
記事作成者

そろばん先生
フラッシュ暗算をビジネスに活かしたアラフォーのそろばん経験者&そろばん啓蒙活動家。幼少期に通った4年間のそろばん教室でフラッシュ暗算を習得。以降20年の社会人生活で「そろばんやってて良かった」と思える日々の実体験をベースにお伝えします。
中学受験にそろばんって、本当に意味あるのかしら?

小学校低学年のうちは、まだ本格的な受験勉強は始まっていませんね。
でも、計算力の土台を作るなら今のうち…と考える親御さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、実際の口コミをもとに、
- “続けてよかった”と感じた子の特徴
- “うちはやめて正解だった”という声
それぞれ比較しながら、受験とそろばんのリアルな関係をわかりやすくお伝えします。

そろばんは、“中学受験の準備”としても、じつはとても頼れるパートナーなんですよ。
中学受験にそろばんって意味ある?
中学受験にそろばんは必要ですか?

この質問に対する答えは、「直接的ではないけれど、土台づくりとしてとても役に立つ」です。
そろばんで身につくのは、計算の速さや正確さ、暗算力、集中力など。
これらは、これから本格的に勉強を始める子どもにとって、大切な“勉強の土台”になります。
特に小学校低学年のうちに育てておきたい力です。

この記事では、その理由を3つのポイントに分けて、わかりやすく説明していきます。
そろばんは土台づくりに有効
中学受験で出題される算数は、
暗記型ではなく「思考型・応用型」が中心です。
そのため、「そろばんの練習が試験の得点に直結するわけではない」と言われるのは事実です。
しかし、実際に中学受験を経験したご家庭の多くが、
- そろばんで計算が速くなった
- 数字に苦手意識がなくなった
と感じています。
そろばんは、「考える前の反応」や「処理の速さ」を鍛えてくれる習い事。
だからこそ、受験に向けた頭の準備運動として、とても効果的なのです。

そろばんは、すぐに点になる勉強ではないけれど、“考える力の下地”を作るにはぴったりなんですよ。
始めるなら低学年がベストな理由
中学受験の準備は、小4〜小6で本格化します。
この時期になると、塾通いや家庭学習で時間に余裕がなくなり、そろばんなどの習い事との両立が難しくなる家庭も多くなります。
そのため、そろばんを始めるなら小1〜小3のうちがベストタイミングです。
この時期は、学習の基礎力を高めることが目的。
そろばんで身につく「処理力」「集中力」「学ぶ姿勢」は、のちの受験勉強に大きな貯金になります。

低学年の子どもにとって、そろばんは“遊びながら学べる”習い事としても好相性です。
受験勉強のスタートラインが違う
実際、そろばんを習わずに中学受験に合格した子もたくさんいると思います。
「やらなければ合格できない」ものではありません。
ただ、「やっていてよかった」と感じている家庭が多いのも事実です。
それは、受験勉強を始めたときのスタートラインが違ったからです。
- 計算スピードに余裕がある
- 問題に取り組む集中力がある
こうした「見えにくい力」が、塾のカリキュラムに無理なく乗れる原動力になります。

合格に“必須”ではないけれど、そろばんは“余裕を持って走り出せる力”をくれるんです。
そろばんを習わせた家庭のリアルな口コミ
「そろばんが中学受験に役立つって本当?」という疑問を持つ保護者にとって、一番気になるのは実際に習った人の声です。
ここでは、「良かった」「意味がなかった」両方の口コミをもとに、そろばん経験者のリアルな感想を見てみましょう。
「計算が速くなった」「集中力がついた」という声
多くの保護者が、そろばんを通じて「計算スピードが上がった」「落ち着いて勉強できるようになった」と実感しています。
特に中学受験を意識しはじめた段階で、「簡単な計算に時間を取られないことの重要さ」を感じたという声が多く見られました。
そろばんをやっていたおかげで、塾の宿題もスムーズに進んでいます。計算が早いと、応用問題に集中する余裕ができて助かります
小学3年生の母(教育系ブログより)
また、集中力についても「そろばんの練習は時間が区切られていて、パッと集中して“ゾーン”に入る習慣がついた」との意見も多く、学習姿勢の安定に役立っていることがわかります。
「受験には直接関係なかった」という意見
一方で、「中学受験の算数では、そろばんのスキルがあまり役に立たなかった」と感じる保護者もいます。
理由としては、「思考型の問題が中心で、計算の速さだけでは得点に結びつかない」といった声です。
受験の後半になると、計算問題よりも文章題が中心で、“そろばんの効果ってあまり感じられなかった”という印象でした
小学6年生の父(Yahoo!知恵袋より)
このように、そろばんの効果は“直接的ではない”ため、見えにくいと感じる方も一定数いるというのが実情です。
家庭ごとの感じ方に差が出る理由とは?
そろばんの評価が分かれる最大の理由は、「何を期待していたか」と「子どもとの相性」です。
計算力や集中力といった土台づくりを目的にしていた家庭は、満足度が高い傾向にあります。
一方、“受験の得点力を上げる”ことを期待していた場合、そろばんでは物足りなさを感じることもあります。
また、「子どもが楽しんで取り組めたかどうか」も大きな要因です。
継続できた子ほど、効果を実感している家庭が多いのも印象的でした。

そろばんの価値は、点数だけじゃなく“学びの土台”としてどう支えてくれるかにあるんですね。
「続けてよかった」と言える子の共通点とは?
そろばんを続けたことで「やっててよかった」と感じる子どもたちには、いくつかの共通点が見られます。
ここでは代表的な3つをご紹介します。
算数が楽しくなる
そろばんを習っていると、数を自然に「イメージ」で捉える力が育ちます。
そろばん(珠算)式暗算の最初の段階で、そろばんの珠の配列で数字を認識できるようになります。
その結果、繰り上がり・繰り下がりや位の感覚などがスムーズに理解でき、「算数って楽しい」と感じやすくなる傾向があります。
テストで落ち着ける
そろばん式暗算が身につくと、計算を頭の中で処理できるようになります。
中学受験の応用問題では、“落ち着いて余裕を持って考えられる時間”が大切。
その点で、そろばん経験者は有利だという声が多くあります。
成功体験が学びへの自信につながった
検定に合格することや、計算大会での達成感は子どもにとって大きな「成功体験」です。
「自分はできる」という感覚が、勉強そのものへの前向きな気持ちを育てるきっかけになります。

そろばんは、中学受験に役立つ勉強への土台づくりをしながら、一生モノの暗算が身につくんです。
フラッシュ暗算の経験者が一生モノの暗算を手にした記事もあります。気になる方はこちらもご覧ください。
「やめて正解だった」家庭のパターン
そろばんがすべての子に合うわけではありません。
中には「やめたことで良い方向に進んだ」と感じた家庭もあります。
ここでは、実際によく見られる3つのケースをご紹介します。
塾のスケジュールと両立できなかった
中学受験に向けて塾通いが本格化すると、学習量や宿題が増え、そろばんに通う余裕がなくなることがあります。
「無理に続けていたけど、やめたことで時間と気持ちに余裕が生まれた」という声も。
そろばんの目的が曖昧だった
「なんとなく始めたけど、目標がないままダラダラ通っていた」というケースもあります。
本人も成果を感じにくく、続ける意味がわからなくなっていたというご家庭では、いったん区切りをつけた判断が納得感のある結果につながっています。
子どもの性格に合わなかった
そろばんはコツコツ型の習い事。
じっくり座って学ぶのが苦手な子には、苦痛になってしまうこともあります。
「別の習い事に変えたら一気に前向きになった」という例もあり、子ども自身の特性に合わせた選択が大切だと分かります。
受験に役立つのはここ!そろばんで得られる3つの力
そろばんは中学受験の出題範囲に含まれませんが、「見えない力」として確かに役立つ場面があります。
ここでは、そろばんで身につく中学受験に効いてくる3つの力を解説します。
計算処理スピードと正確さ
計算問題を早く・正確に処理できると、テスト中でも時間的な余裕が生まれます。
その結果、文章題や応用問題にしっかりと時間を使うことができるようになります。
これは受験で“ミスを減らす”という意味でも大きな武器になります。
暗算の瞬発力
そろばん式暗算を通じて、数を頭の中で“視覚的に”処理する力が育ちます。
この力は、複雑な条件整理が必要な応用問題や図形問題にも応用でき、頭の中で素早く考える力=ワーキングメモリを鍛える効果もあります。
私も小学生の頃に暗算が得意になり、問題文の中にある数字やルール・状況を整理することができていました。
問題に向き合う集中力と持続力
そろばんの練習は、短時間で何度も集中して取り組む反復学習です。
この習慣によって、「集中力が続かない」「途中で飽きる」といった子でも、徐々に粘り強く取り組む姿勢が身につきます。

そろばんは、“計算”だけじゃなく、“考える・集中する・やり抜く”力も育ててくれるんです。
向いている子・向いていない子の違い
優れた習い事でも、すべての子どもに合うわけではありません。
ここでは、実際の声や指導現場の傾向から見える「そろばんが向いている子・向いていない子」の特徴を紹介します。
数字やパズルが好きな子は伸びやすい
数字をいじるのが楽しいと感じる子は、そろばんの練習にも前向きに取り組みます。
「問題を解くこと自体がゲーム感覚になる」ため、長く続けやすく、上達も早い傾向があります。
単調作業が苦手な子は注意
そろばんは、同じような計算練習を繰り返す地道な習い事です。
新しい刺激や変化を求めるタイプの子には「飽きやすい」「途中で投げ出す」といった傾向もあり、工夫が必要です。
先生に飽きやすい傾向があることを伝えておくと、工夫の仕方を教えてもらえるかもしれません。
「好きかどうか」が継続のカギ
実は一番の判断基準は、「本人が前向きかどうか」
続けられる子は「検定が楽しい」「計算が速くなってうれしい」と、小さな達成感を喜べる傾向があります。
親が勧めるだけでなく、子ども自身が“できた!”を感じられるかも大切です。

そろばんに限らず、得意・不得意よりも、“楽しい”って感じられた子が、一番伸びるものですよね。
いつまで続ける?タイミングと判断ポイント
そろばんは“始めるタイミング”だけでなく、“やめるタイミング”も重要です。
中学受験を見据えた場合、無理に続けることで他の学習に支障が出てしまっても本末転倒。
ここでは、やめどきを判断するための3つの視点をご紹介します。
小4以降は塾との両立がひとつの分岐点
多くのご家庭では、小4以降から受験塾に通い始めます。
この時期になると、塾の宿題・授業・模試で時間が埋まり、そろばんに割く余裕がなくなってくるケースも多い。
一旦卒業するか、頻度を下げるかを考える分岐点となります。
目的がぶれたら一度立ち止まってOK
「なんのために続けているのか分からなくなってきた」
そんな状態なら、一度立ち止まるのも大切です。
検定合格や暗算力の向上など、“次の目標が見えないまま続けている”状態は要注意です。
本人の反応がいちばんの判断材料
親の気持ちも大切ですが、やはり最後に見るべきは「子どもの様子」。
前向きに通っているか、成果を喜んでいるかなど、本人のリアクションが続けるかどうかの一番のヒントになります。
辞め方を決めておく
せっかく始めた習い事、できれば「途中でやめた」ではなく、「やりきった!」という形で終わらせたいですよね。
でも、始めるときに辞め方まで決めておくご家庭は意外と少ないものです。
そろばん5級でやめたとしても、「ここまでがんばった」という達成感があれば、それは立派な成功体験になります。
そのためには、最初から“やめどき”を決めておくことがポイントです。
例えば、
- 小学4年生の終わりで辞める
- 4級合格で辞める
- 3ケタの暗算が解けるようになったら辞める
など、あまり高い目標ではなく、中級レベルで設定しておくのがおすすめです。
その時点で、子どもが「もっと続けたい」と思えば続けてもいいし、「やめたい」と感じたら前向きに卒業する。
そんな話し合いができると、お互いに納得して区切りをつけられますよ。

そろばんは、子どもの成長と向き合いながら、最適な始め方と終え方を見極めることが、成功への鍵なんです。
口コミで多かった「よくある悩み」と回答
そろばんを習わせた家庭の口コミを調べると、似たような悩みを抱えている保護者が多いことがわかります。
ここでは、特に多かった3つの悩みと、それに対する現実的なアドバイスを紹介します。
子どもが飽きている
無理に続けさせるより、「一度間をあける」「別の習い事と組み合わせる」といった柔軟な方法がおすすめです。
また、検定や目標設定で“達成感”をつくってあげると、再び前向きになれることもあります。
辞めたら計算力が落ちる?
そろばんで身についた計算力は、すぐに落ちるものではありません。
ただし継続的に活用していくことが大切なので、学校の宿題や算数の演習などで“活かす場”を確保してあげると安心です。
「今から始めても間に合う?」
小4未満であれば、むしろベストタイミングです。
それ以降でも「計算が遅くて困っている」「集中力がない」という課題があるなら、短期間でも効果を実感できることがあります。
特にオンラインなら、時間の融通も利きやすく、今すぐにでも始められる環境が整っています。
試すなら?無料体験で相性チェックがおすすめ
そろばんが中学受験の準備として「意味があるのか」は、子どもの性格や学習状況によって大きく変わります。
だからこそ、いきなり入会するより、まずは無料体験で相性を見極めるのがおすすめです。
オンラインなら気軽に始められる
オンラインそろばんなら、送り迎えが不要でスキマ時間にも体験可能。
忙しい共働き家庭や、近くに教室がないご家庭でも気軽に試せます。
全国どこからでも参加でき、比較もしやすいのが魅力です。
親子で体験することで見える“向き不向き”
無料体験に参加すると、子どもがどう反応するか、楽しめるかを間近で確認できます。
また、親自身もレッスンの雰囲気や先生の教え方を知ることで、「合う・合わない」の判断がしやすくなります。
「続ける」も「辞める」も体験してからでOK
「やってみたけど違ったな」と感じたらやめるのももちろんOK。
一方で、楽しく取り組めたなら、続ける価値が見いだせるかもしれません。
無料体験は“決断の材料”として最もリスクが少なく、納得のいく選択ができる第一歩です。
おすすめのオンラインそろばん教室のまとめ記事もあります。気になる方はこちらもご覧ください。
まとめ|中学受験の準備として、そろばんをどう考える?
「そろばんは中学受験に必要か?」という問いに対しての結論は、
“必要不可欠ではないが、基礎づくりとしては非常に有効”です。
特に小学校低学年のうちに取り組むことで、計算力や集中力、学ぶ姿勢が育まれて、その後の塾学習や受験対策にスムーズに入っていけるというメリットがあります。
一方で、塾の時間や本人の性格との相性によっては、無理に続けないという選択もあり。
重要なのは、目的をはっきりさせて、辞め時を決めておくことです。
また、京大生の約半数がそろばん経験者という調査結果もあり(京大個別会 そろばん塾PICO調査)、「学力の土台づくり」としての影響力の高さは、決して軽視できません。
まずは気軽に無料体験で相性をチェックし、お子さんにとっての“意味ある習い事かどうか”を見極めてみてはいかがでしょうか。

そろばんは、“合格の近道”ではなく、“学びの地図”を描くための一本の線。
今のうちに始めてみることで、思わぬ力が芽を出すかもしれませんよ。